この記事を読んでいただくと、
バレエコンクールで入賞することと将来の関係性がわかります。
バレエコンクールに出場するための目的を明確にしてチェレンジすることができます。
将来はバレリーナになると言っていますが難しいですよね。
このまま続けさせてよいものか親としては考えてしまいます。
我が家の長女もそうでした。
ここでは、『バレエコンクールで入賞すること』と『プロなること』の関係性を、
元バレエママという親目線で勝手に考察してみました。
結論を先に言うと、現在の日本では、全く関係ないわけではないけれど、
イコールではないということになります。
要するに、バレエコンクールで入賞したからと言ってプロになれる保証はどこにもないということです。
そりゃそうだ!と言われそうですが、、、
約15年、自分の娘たちだけでなく、娘の教室の友達や先輩、後輩、他の教室の方たちなども見てきた感想なので、そこまで間違ってもいないかなぁと思います。
ただ、バレエの先生(プロ)からの視点ではありませんのでそこはあこまで素人の見解ということでご了承くださいね。
バレエコンクールで入賞しただけではプロになれない
バレエコンクールと言ってもいろいろありますし、どのコンクールで入賞するのかによっても多少違ってくると思いますが、
アマチュアのコンクールにおいては、たとえローザンヌやYAGPあっても、入賞したことによって、将来プロとして活躍できる保証はどこにもありません。
私が約15年見てきた中で、小学生中学生のころにバレエコンクールでよく入賞していた子たちの中で、現在プロバレエダンサーとして踊っている人たちはほんの一握りです。
ただ、全く入賞経験が無い人で、プロになっている人はほとんどいないというのも現実です。。
特に、小学生での入賞はほぼ関係ない
特にここは、私の経験からはっきり言えます。
小学生でコンクールで入賞しても、全く意味がないとは言いませんが、
プロになれるという保証はどこにもありません。
ジュニア時代、あんなに注目されていたけど、プロにはならなかったという人たちも大勢います。
なぜなのかを考えた時、最も大きな理由は体型の変化でないかと私は思っています。
特に女の子は思春期を迎えると、身長の伸びが鈍化したり、体重が増えたりと、それまでとは違った体型になってきます。
男の子の場合であっても、あまり小さいうちから筋肉を激しく使うようなトレーニングなどをすると身長が伸びにくかったりがあるようです。(男子の場合は身長はかなり大事)
また、バレエは昔ほどではないにしても、一般人よりはかなりスリムな体型を求められます。
どんなに踊りのセンスがあっても、この体型の変化で悩んで辞めてしまった子たちをたくさん見ました。
我が家の次女も、多少その一人かもしれません。
逆に、小学生のうちはコンクールでも目立てっいなかったような子が、中学生以降身長も伸びてスタイルもテクニックも向上して、プロになった例を多く見ています。
そういった意味では、身体的には成長が遅い子の方がバレエを長く続けている印象です。
例外はある
もちろん、例外はありますよ。
身体的にバレエに向いていて、踊りのセンスもある子は、確かに小学生のうちからコンクールで入賞しています。
現在、バレエダンサーとして海外や国内で活躍している日本人のほとんどは、小学生のうちからコンクール入賞組の常連だったことは確かです。
米沢唯さん、高田茜さん、金子扶生さん、飯島望未さん、加瀬栞さん、オニール八菜さん、水谷美樹さん、菅井円加さん、金原里奈さん、永久メイさん、、、
皆さん、ほんと毎回雑誌「クララ」のあのページの常連さんでした!
とはいえ、彼女たち(彼ら)は、小学生のうちから入賞していた子供たちの中の数名という印象です。
同時期によく名前を見た人たちも多くいましたが、現在はプロになっているのか、
もうバレエを辞めてしまったのか、わからない人たちも大勢います。
そんな中で、現在プロになって活躍している方々は、天賦の才に甘んずることなく、
日々鍛錬、努力をされたんではないかなと推測します。
せっかくなので、現在活躍中の方々のジュニア時代の動画を載せてみました。
まだ少しあどけない、かわいらしい彼女たちが観れます^^
バレエコンクールの種類によって入賞する子は違う
ひとことでバレエコンクールと言っても、さまざまなものがあります。
ここではざっくりと二つのコンクールに分けて、入賞しやすい子どもの特徴をあげてみました。
国内バレエコンクールで入賞する子の特徴
スカラシップ授与等のない国内のコンクールです。
昭和の頃から続く老舗コンクールは、特にこの傾向が強いかなと思います。
身体面
- ある程度重視
- コンクールにもよるが、細身であることは重要
- アンディオールは外国人審査員より重視されていない印象
技術面
- かなり重視
- コンクールにもよるが、老舗コンクールほど、一度の失敗が命取り
芸術性/音楽性
- かなり重要
- 中高生以降は、特に表現力を重要視される印象
精神面
- レッスン審査が無いことも多いので、そこまで重要視されていない印象
- 失敗が許されないという環境なので、精神的に鍛えられて舞台度胸が付く
外国人審査員のバレエコンクール(スカラシップあり)で入賞する子の特徴
国内でも海外でも、審査員が外国人の場合はこの傾向が強いです。
最近では、日本人でも海外で活躍していた(いる)方や学ばれた方が審査員の場合はこちらの傾向かなと思います。
身体面
- かなり重視、ここしか見てない?
- アンディオール=できていて当たり前の世界
- 体型のバランス(手足長く・頭小さいなど)かなり重要
技術面
- 小中学生のうちはそこまで重要視していない
- 基本がしっかりできているかをみられている印象
芸術性/音楽性
- 音楽性は大事
- その子の持っている感性、感覚、存在感、透明感などをみられている感じ
精神面
- レッスン審査があるケースが多いので、自然と見られている
- 素直なことが一番
- 芯の強さや意志の強さも必要
- 周りを気にしすぎないマイペースさも大事
何をもってプロと呼ぶか
バレエを学んだあと、プロになるとひとことで言ってもいろいろありますよね。
一般的には、バレエ団などに所属して、バレエダンサーとして踊ってお給料を頂くことと思っている方が多いことでしょう。
私もそう思っていましたが、考えてみると、プロになるということにもいろいろあります。
バレエを活かした仕事(プロフェッショナル)
- 海外バレエ団員
- 国内バレエ団員
- 宝塚歌劇団員
- ミュージカルダンサー(劇団四季など)
- コンテンポラリーダンサーや他ジャンルのダンサー
- テーマパークのダンサー
- バレエの先生
- 身体をメンテナンスする仕事(整体師、ピラティス、ジャイロキネシス等)
- ヨガ講師
- フリーランス
- 吉本新喜劇…ケッケちゃんだけ?
バレエを活かした仕事と出場したいコンクールの関係性
- 海外バレエ団員=海外審査員のコンクール
- 国内バレエ団員=国内老舗コンクール
- 宝塚歌劇団員 =全国各地開催国内コンクール
- ミュージカルダンサー(劇団四季など)=全国各地開催国内コンクール
- コンテンポラリーダンサーや他ジャンル=そのジャンルのコンクール
- テーマパークのダンサー =入賞しやすいコンクール(履歴書に受賞歴)
- バレエの先生 =国内バレエコンクール(入賞しやすいコンクール)
- フリーランス他 =活躍したい場所によって決める
などなど、、
ただ、中学生くらいまでは将来のこともそこまで考えれてないと思うので、
興味のあるコンクールに参加して結果をみて、自分がどこに向いているのか判断するための基準にするのもよいかと思います。
バレエコンクールで入賞するために親ができることは少ないけれど
ここまで、バレエコンクールで入賞するために必要なことや、バレエを仕事にすることなどについていろいろ書いてきましたが、
子どもがバレエコンクールで入賞するために親ができることははっきり言って少ないです。
バレエコンクールに出るのも、バレエを頑張るのも子ども自身だからです。
また直接指導してくれるのはバレエの先生になりますしね。
コンクールに限ったことではありませんが、親ができるサポートは、
- 精神的なサポート…気持ちに寄り添う、話を聞く、見守る、応援する
- 経済的なサポート…そのままです、お金です(笑)
- 生活面のサポート…学校・学業との両立、食事面、送迎など生活全般
といったことになってきます。
子どもが頑張っているバレエの夢を直接サポートできるのは今だけです。
そして、そういった期間は長いようで短いです。
私のように後から後悔しないように、今できることを精一杯、サポート・応援してあげてくださいね。
お子さんのバレエの夢を応援しています。